それがぼくには楽しかったから ★4 /5

(ISBN:4796880011)
今更ですが、読みました。なかなか面白かったっす。
夜中に読み始めてけっこうはまって、翌日寝過ごしちゃいました。


Linuxの生みの親リーナス・トーバルズ氏の自伝半分、Linux&オープンソースの話題半分って感じです。
超パソコンオタクのリーナス少年がLinuxを開発する過程が、軽い語り口調で面白おかしく描かれています。伝記モノというとちょっと違う感じだけど、青春モノとして面白く読めます。嫁さんとの出会いなども書かれていて、その辺全然描かれていなかった、空手バカ一代とは一線を画いています(比較対象がおかしいか)。
オタク対象のOS以外のことには興味のないリーナス氏の、ラストサムライにも通じる無欲な生き様はなかなか好感がもてます。無欲な少年もアメリカにわたりストックオプションで大もうけして家や車を買っちゃう姿もまた人間らしさがあって良しです。


オタクがその道を究めて成功するという、しかも大きな目標や夢をもって実現させたのでなく、本書でも書かれているとおり、なかば「なりゆき」でもあるので、あまり生き方の指針にはなりませんが、「好きなことやるのが楽しいよね」というテーマは、まあ納得です。世間一般サラリーメンには、好きなことして暮らすってのも難しいけどね。


そのリーナス氏であるが、現在はトランスメタを退職(休職?)して、OSDLでLinuxカーネルの開発を行っている。


The Rampantly Unofficial Linus Torvalds FAQ 日本語訳
http://www1.neweb.ne.jp/wa/yamdas/column/technique/linusj.html