エルデシュ数

先日、「複雑な世界、単純な法則」( isbn:4794213859 )という本を読んだのだが、その中に出てきた放浪の天才数学者、ポール・エルデシュのエピソードが面白かった。


ハンガリー数学者、ポール・エルデシュは、家も妻子ももたず、たいしたお金もなかった。エルデシュはこんなことを言っていたらしい。

あるフランスの社会学者は、私有財産とはかすめ取ったものだと言った。ぼくに言わせれば、私有財産はただのお荷物だ

どこぞのインディアンか、はたまた貧乏人のたわごとのようにも聞こえますが、エルディシュは、その言葉どおりの生き方がイカしてます。エルディシュは、放浪の旅をしながら、知り合いの数学者の家にふらっとやってきて、しばらく滞在して共著で論文を書いて、発表する。そしてまた旅立っていく。そんなことを繰り返し、膨大な数の数学論文を共著で発表したらしい。少し山下清みたいな感じです。


そんなエルディシュをネタに数学者たちが敬意と冗談をこめて、作ったのが「エルデシュ数」。エルデシュと共同論文を書いた人は、エルデシュ数は1。その人の知人はエルデシュ数2。という風に、エルデシュに到達するまでの知人の数がエルデシュ数エルデシュの膨大な共著論文(1500もあるとか)のため、世界中の大半の数学者のエルデシュ数は5か6だとか。


エルデシュ数は、ケビン・ベーコン数の数学者版とも言えます。


追記
てか、エルデシュで一冊あるみたいです「放浪の天才数学者エルデシュ
http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/erdos.html